株式投資

【3197】すかいらーく 2020年第4四半期決算を分析した結果は…

どうもー くまおです。

投資戦略として個人投資家に人気な方法として、株主優待投資があります。

【株主優待】とは、主に個人投資家を対象に長期間にわたって自社の株式を持ち続けてもらうためや、自社の業務を知ってもらうために、自社商品などを株主に与える制度をいいます。

この株主優待を主に狙って投資する手法を、株主優待投資といいます。

株主優待は、日本独自の制度で他の国では実施されていません。基本的に他の国では株主へは「配当金」もしくは「自社株買い」により還元しています。

この日本独自の株主優待ですが、実際に物が貰えるので投資した見返りが解りやすく日本では大変人気があります。日本人はふるさと納税などでもそうなように実際に物が貰えるということに喜びを感じるのかもしれませんね。

さて、今回は、この株主優待銘柄の中で大手外食産業の【3197 すかいらーく】の2020年第4四半期決算の結果について分析していきます。

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3197 すかいらーく

1.企業概要

すかいらーくは、1962年に創業し「レストラン事業」を主に展開している企業です。すかいらーくのブランドは「ガスト」・「バーミヤン」・「ジョナサン」・「夢庵」などがあり、和・洋・中さまざまなレストランを展開しています。

店舗数はグループ全体で3,126店(2020年12月31日現在)となっております。

売上高は、同業種のすき家などを展開する「ゼンショーHD」に次ぐ第2位となっています。

全国に店舗がありますので、皆さん一度は利用したことがあるのではないでしょうか。

同社が展開する「ガスト」などのファミリーレストランは、子育て世代の何かとお金が掛かる家庭にも行きやすいリーズナブルな値段設定となっています。

私もまだ子供が小さいのですが、席も比較的ゆったりと作ってある店舗が多いので、落ち着いて食事をすることができるのでよく利用しています。

特に「ガスト」のチーズインハンバーグはおすすめでガストでハンバーグを食べる時はほぼこれ一択です。(笑)

子供用のキッズセットもしっかりと用意されているので、子供も「ガスト」に行こうというと喜んでいますね。

2.株価

3197 すかいらーく

株価:1,622円(2021年4月30日現在)

コロナ前は、アベノミクスの波に乗り順調に株価を伸ばしており、2019年12月に2,244円まで株価を伸ばしていました。

その後コロナウィルスが蔓延したことによる緊急事態宣言の発令で、自粛ムードが高まり外食業界は影響を大きく受けました。

コロナショックにより、1,350円まで株価を下げましたが、そこからは一時1,850円代まで回復していました。

その後は1,500円台~1,700円台で推移しています。

過去の株価で見ると1,500円を割ったあたりで反発していることから、購入タイミングを図るのであれば1,500円を切るあたりを狙うと良いかもしれません。

くまおは、株式投資を始めた比較的初期から同社株を100株保有しております。

今の株価は、多少含み益がある状態となっています。

ただ、同社の元々の保有目的が株主優待でしたので、多少の購入単価より下落しても株主優待が実施されている間は売却する予定はありません。

3.営業収益

2013年からは2019年までは順調に営業収益を伸ばしております。

2020年12月期(第4四半期)の営業収益は2,884億円で、対前年同期比で870億円減(△23.1%減)となっています。

同社の決算は1月~12月ですので、コロナウィルスが流行して客足が減少した影響がほぼ1年ある状態での決算となります。

2020年度は「すかいらーく」だけでなく、外食業界全体で大変厳しい1年となりました。コロナにより生活様式も変わり、テイクアウトやデリバリーなど自宅で食事をとるという方法にシフトしています。

同社もその変化に対応するべく、テイクアウトやデリバリーに力を入れており、特にテイクアウトでは前年同期比で2倍以上と急成長しています。

今後コロナワクチンが普及して、店内飲食が回復してくれば、同社の営業収益も前年並みの水準に回復していくでしょう。

4.営業利益・営業利益率

営業利益は2013年から2016年までは上昇しておりますが、2017年からは減少しています。

2016年の営業収益は312億円から比べると、2019年は206億円に減少しております。

これは、店舗数増加や人件費単価の上昇などにより人件費や販管費が上昇している影響です。

2020年度第4四半期は、営業収益が大きく減少した影響により△230億円となり、大幅な赤字に転落しております。

2020年度前半は最初の緊急事態宣言があり外出を自粛していました。そのため第2四半期までの営業利益は△181億円と大きく赤字となっています。後半の6か月間では、デリバリーやテイクアウトなどが増加したことから営業利益は△49億円と前半6か月間と比べ赤字幅は縮小しています。

大変厳しい経営環境のなか、後半の6か月間で営業利益の赤字幅が縮小したのは良かったといえるでしょう。

5.1株利益(EPS)

1株利益(EPS)は、営業利益同様2013年から2016年までは上昇しておりますが、2017年からは減少しています。

2020年度第4四半期は、営業利益が大きく減少した影響により1株当たり△87.16円の赤字なりました。

6.1株当たり配当金・配当性向

2016年は1株当たり38円の配当金を支払っており、2018年までは38円と同額で推移していました。

2019年は1株当たり19円と半額に大幅減配されています。

そして、2020年については当期純利益が赤字となりましたので配当金は無配となっています。

今回配当金が無配にとなったのは、コロナウィルスという今までにない状況により経営状態が悪化してしまったことによります。

前回と記事では、このまま無配が続けば売却も考えていると書きましたが、2020年度の決算説明資料を確認し、中期で計画している内容をしっかりと実行できれば同社の業績は回復すると考えています。

個人的に「すかいらーく」のファンでもありますので、一時的に配当金は無配となりましたが、株主優待は実施されていますのでこのまま保有していきます。

配当性向は2016年では38.65%とまだ配当を出す余力がありましたが、年々上昇しており、2019年度は減配したにも係わらず64.4%と高い水準になっております。

2020年度は、無配のため配当性向は0%となっています。

2019年度までは、配当性向は増加傾向となっていました。2021年度配当性向の基本方針は30%予定とやや控えめとなっています。

今後の中期的な計画を推進していくための設備投資などに経営資源を振り向けるため、配当性向は30%程度としているのでしょう。

利益を拡大していくうえで設備投資をしていくことは必然ですので、中期的に利益が増え配当金が増加していくことを期待します。

7.株主優待

すかいらーくでは、株主優待が設定されています。

100株以上保有では2,000円分~の自社店舗で使える優待カードが年2回貰えます。

1回目の基準日が6月、2回目の基準日が12月となっております。

すかいらーくは、和・洋・中のレストランを展開していますので、その時の気分で食べるものを変えられて大変使いやすい優待になっております。

くまおも同社の「ガスト」や「ジョナサン」をよく利用するので、同社を保有する目的の一つにこの株主優待があります。

また、すかいらーくの優待は保有数に応じて貰える優待カードの金額が増加します。

保有株数に対する優待カードの金額は下記の通りです。

  • 100株~299株 年間合計  4,000円分
  • 300株~499株 年間合計10,000円分
  • 500株~999株 年間合計16,000円分
  • 1,000株以上  年間合計34,000円分

1000株以上保有で年間34,000円分と高額な優待が貰えるという優待に積極的な企業です。

しかし、実はこの優待カードの金額は2020年度より変更されており、概ね半額となっています。

コロナにより経営環境が変化したためとのことですが、要するに今までの優待カードの金額を出し続けるのは厳しかったのでしょう。

タイミング的にここで変更すれば、コロナという大義名分があり減額しやすかったのもあるのかもしれません。

いずれにしても個人株主としては悲しい変更ですが、それでも他社の株主優待と比べ高めの金額となっていますので、「すかいらーく」系列のお店を良く利用する方は購入を検討しても良いでしょう。

まとめ

すかいらーくは、外食業界第2位の大企業でありますが、コロナによる客足減少の影響により2020年度第4四半期では利益が赤字となり大変厳しい決算内容となりました。

来年度は、2020年度比で増収増益と黒字復帰を予想しております。

くまおは、元々配当も良く優待も充実していることから長期保有目的で購入した経緯があります。

経営状況が厳しいため、無配当+株主優待改悪というダブルパンチで大変悲しい結果となりました。

同社を購入したタイミングが良かったので含み益がでていますが、高配当株投資先として購入したため、無配は正直痛いのが現状です。

もし、同社が気になり購入するか迷っているのであれば、2021年度の外食業界の全体の動向や同社の収支がある程度回復しているのを確認してから購入した方が良いでしょう。

配当性向も30%とやや控えめな方針を打ち出しているので、配当目的であればやや旨味がないかもしれません。

株主優待が好きだという人やそもそも「すかいらーく」という企業が好きだ、今後も応援していきたいという人であれば購入しても良いでしょう。

くまおも同社が好きですので、このまま保有していきます。

最後に投資あくまで自己責任ですので、ご自身で納得して購入をお願いいたします。

ではまた次の記事でー

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